学びについての実験ログ

このブログでは弁理士試験に関して勉強して、知ったことを発信している。だけど忘れる前にそもそもの目的を確認しておこう。条文でも目的を理解することが一番重要だからね。

そもそも僕は「学び」について興味があり、どうすればそれを改善できるかが知りたい。弁理士試験は実験のためのマテリアルに過ぎない。

スタートしてから1週間程度経ったところなのでここまでの流れを整理しておこう。

11月7日に本屋に弁理士の本を探しに行った。こんなことをFacebookに書いている。

社労士とか行政書士に比べると弁理士の書籍はあんまり書店に置いてない。
あんまり見比べるほどの選択肢がなかったが、問題と解答が並んでるだけのやつは面白くないのでスルーした。
選択肢式の問題と、論文問題と、口述試験とがあるけど、選択肢式はスルーして残りの2つだけやろうかな。

 キーワードは「面白さ」だろう。最終的に試験に受かるためにはやらないといけないことであっても、序盤では筋道が見えるほどの情報を持っていないので、面白さドリブンで「進む」ことを習慣化することを優先している。

この日、いろいろな本を立ち読みして「青本」という名前で言及されている本があることを知る。それを一度「青木弁理士が書いた本」と勘違いして、11月8日に特許庁の公式解説のことだと理解した。

この後、青本をダウンロードして2000ページもあることを知ったり、いろいろな本を立ち読みして自分にフィットする情報源を探したりをしている。

11月9日に大きめの本屋に行き、何冊か本を買った。学ぶとはどういうことかについて明示的に考え始めた。Facebookの書き込みを一部言葉を補いながら転載する。

法律系の資格試験なんてのは、プログラミングや英会話と違って教科書がある学びであり、教科書を淡々とやればいいだけだから特に語ることはない、と考えていたがそうでもない。
条文全部と、特許庁から出ているオフィシャル解説2000ページが頭に入っていればいいのだけど、これはコストが高い。モチベーションを維持することができない。Pythonの言語リファレンスとライブラリリファレンスを合わせたものが大体同規模。これを最初から覚えようとするのはプログラミングの学習においては下策。

 

 つまり、法律の勉強も、プログラミング言語の勉強も「詳細な一次資料を頭にいれること」を目的にすると情報量が多すぎてモチベーションが失われる。だから、プログラミングの学習において勧められているアウトプットドリブンの勉強を法律の勉強でもやったほうが良いのではないだろうか。

だからやはりプログラミングと同じで、使うところから覚えて、使っているうちに自然に覚えるって感じを目指すべきかな。

問題を解くこと、解説を読んでわからない言葉がないこと、自分の言葉で他人に解説すること、などのアウトプットのゴールを決めてアウトプットドリブンで学ぶべきかな。
Facebookで書いてると散逸するから、弁理士を目指すブログでも作るかなー。あと、解説パワポ作るのもいいかもなー。スライドで作ったらあとからKJ法できるからいいかなー。
初心に戻って学んだことを書くブログを作ってみた。 

プログラミングの勉強においては、教科書に載っているコード片を写して、実行して、挙動を確認することを「写経」と呼んでいる。これはコンピュータという実行環境があるからできることなのだけど、それがないドメインの学びではどういう手があるか?

英語の学習においてのマテリアルは、辞書、文法書、教科書、実際の対話、などがある。プログラミングの学習においてのマテリアルにも、ライブラリリファレンス、言語仕様書チュートリアル、そして実際に実装してみて挙動を確認するってのがある。法律の勉強だと、辞書が条文だろうな。文法書が法理とか趣旨とかを解説したもので、教科書がステップごとに解説して、実際の対話は試験問題を解けるかどうかだろうか。

英語が話せない人がいきなり英会話できるだろうか。

最初の一歩は写経なんだけども、写経の対象として何を選ぶかってことだよね。2000ページの逐条解説を写経してはいけない。心が折れる。写経の原則は最小限に写経して、成果をスピーディに確認できることだよな。

 問題を解いてみて解けるかどうか確認する方法と、解説ブログを書いてみて解説できるか(意味のあやふやな用語がないか、理由を他人に説明できない思い込みがないか)を検証する以外の方法は今のところ思いついていない。

それを5日間ほど続けて11/13にこうTwitterに書いた。

最近学びの研究のために初心に戻って新しく分野をブログに書きながら学んでるんだけど、おかげで昔の自分が「なぜ、何をブログに書いてたか」を思い出した。自分が既に少し知っていて、少し昔の自分が知らなかったことを、昔の自分を助けるために書いていた。書く際に詳細を調べて付け加えてる。

 新しく知ったこと(=まだ短期記憶にあるもの)を、説明のために既に知っているものを思い出したり、新たに補足する情報を調べたりして、解説文にしてアウトプットする。これって精緻化リハーサルだよね。また説明のために「新たに調べる」というのは、達成判断が明確で規模の小さいタスクであり、モチベーションの維持につながっている。